9月28日(土)14:00~大広間にて、歴史講座「箱館写真 事始め」後編”幕末の写真師 田本研造のお話と肖像写真撮影実演”を開催いたしました。
講師に田本写真館の系譜を継ぐ谷杉写真館の代表であり、写真家の谷杉アキラ氏をお迎えし、「新撰組副長 土方歳三」の肖像写真を撮影したと言われる田本研造について詳しくご紹介いただきました。
まず、大広間の襖にプロジェクターでスライド資料を投映し、土方歳三と田本研造の関わりなどについて谷杉氏のお話を聞いた後、南庭にて明治期の写真機を使った肖像写真の撮影実演を行いました。
田本研造の肖像写真
田本研造は1868年頃に箱館奉行所庁舎を撮影していました。
この写真が無ければ、現在の箱館奉行所は復元されていなかったかもしれません。
田本研造の撮影した古写真(上)と、復元した箱館奉行所の写真(下:谷杉氏撮影)との比較
榎本武揚の日誌に、この肖像写真を田本研造に撮ってもらったということが記されていたとのこと。土方歳三らにこの写真を見せ、田本研造を紹介し、土方歳三も田本研造に撮影を依頼したのでは?という谷杉氏の見解
土方歳三の肖像写真も露天で撮影が行われていたということで、南庭にて当時の撮影の様子を再現した撮影実演。モデル役の方にもご協力いただきました。谷杉氏の衣装も、ご先祖の方が実際に着用していた明治時代の写真師の衣装だそうです。
「では撮りますので、10秒くらい息を止めててください」などのやり取りをしながら撮影の様子を再現
実演後は、実際に明治期の写真機で撮るとどんな仕上がりになるのか、事前に撮影していたモデル役の方の写真を見ていただきました。土方歳三の肖像写真と並べるとこのような感じに。
明治末期の北海道を舞台にした「ゴールデンカムイ」という漫画には、なんと田本研造が登場するんですよ!というこぼれ話も飛び出しつつ、田本研造にまつわる様々な貴重な資料・お話を披露していただきました。
以下、講座に参加された方のアンケートの中からいくつか感想を紹介させていただきます。
☆「地元の方ならではの情報(撮影地)や実演が見られてとても貴重なひと時でした」
☆「今まで知らなかった貴重なお話を聞けてとても楽しかったです」
☆「当時の写真がどのように撮影されているかを見れてとても勉強になりました」
☆「大変良かった。ユーモアありエピソードもたくさんあり、谷杉さんのお話も上手であっという間でした。ゴールデンカムイも出てきて楽しかった!」
谷杉様、ご参加された皆様、ありがとうございました。