7月22日(土)、土方歳三資料館館長土方愛さんをお迎えし、「土方歳三資料館館長がやってくる!石田散薬製造体験会in五稜郭」を開催いたしました。
クライマックスの舞台が五稜郭の漫画の展覧会の函館開催に合わせ、ファンの方に楽しんでいただく企画のご相談を、昨年秋、土方館長にしたところ、この体験会のご提案をいただき実現することができました。
作中で、土方歳三が「若い頃に薬売りをしていた経験が役に立つとは」というセリフでピンチを脱するシーンがありますね。これは石田散薬のことですから、これ以上ぴったりの企画はありません。
会場は、兵糧庫内に設けた特設石田散薬製造所。兵糧庫は箱館奉行所が建てられた1864年ごろに建てられ、1891年の解体を唯一免れた建物で、二度の解体修理を行い現在の姿になっています。箱館戦争当時、土方さんも中に入ったかも。例年8月一ヵ月のみ公開していますが、今年は「ゴールデンカムイ展函館会場」の開催時期に合わせ、7月22日~9月10日までの公開です。
この兵糧庫で10時から13時まで、土方愛館長と日野宿本陣文書検討会の市川三千代さんのご指導の下、江戸時代と同じく薬研を使い製造する体験に106人のご参加をいただきました。
日野市の土方歳三生家より、石田散薬製造に係る道具や材料一式がはるばる海を渡ってこの蝦夷地(北海道)までやってきました。
4台の薬研にそれぞれ「土方」「歳三」「永倉」「新八」と名前を付け、参加者の皆様に同様の名前を書いたネームホルダーをお渡しし、順番がわかるように工夫いたしました。
「本日は、石田散薬作りの一番楽しいところを体験していただきます!」と土方愛館長の号令で作業開始。
黒焼きされたミゾソバ(牛額草)を薬研に入れゴリゴリ!
次の順番の参加者が、薬研が動かないように向かい側でしっかり押さえます。二人一組で力を合わせての共同作業です。
先ほどまでは知らない同士でも、「推し」が同じみなさまですから、すぐに打ち解け、和気あいあいと楽しそうにそして真剣に作業されていました。
数分で粉状に変わったミゾソバを薬包紙に包み、歳三さん印の薬袋に入れて完成!
できた石田散薬は記念にお持ち帰りいただきました。
前日からの会場準備に永倉新八ひ孫の杉村和紀さんもご協力下さり、あっという間にステキな写真撮影コーナーが完成。当日も参加のみなさまとの記念撮影に快く応じていただくなど、お力添えをいただいたおかげで、順番待ちの時間も楽しんでいただけたようでした。
また、お土産として、ご子孫お二人から印をお借りして押印し、通常はお入れしていない日付を入れた特製「御城印」をお渡ししました。喜んでいただければ幸いです。
企画のご提案と準備、ご指導など多大なご協力をいただいた土方歳三資料館館長土方愛さま、事前に材料準備から当日の薬包紙包などの指導をしていただいた市川三千代さま、材料の下準備をしていただいた日野宿本陣文書検討会のみなさま、前日・当日とホスピタリティーあふれるおもてなしをしていただいた杉村和紀さま、そして、北海道から九州熊本まで14都道府県からご参加下さったみなさまに、心よりお礼申し上げます。
ありがとうございました。
◆◆◆アンケートに寄せられたご感想の一部です◆◆◆
★毎回日野で開催される度に行けなくて残念な思いをしていたので、北海道で開催されたことに感謝します!
★長年ずっと参加したかった内容だったので、念願かなってうれしかったです。
★実際に体験出来て薬づくりが大変なことがわかりました。また参加したいです。
★貴重な体験が出来てとても楽しかったです。
★作ったお薬は家宝にします。
★江戸時代の薬の作り方を学べて楽しかった。土方さん、永倉さんに以前よりも親近感がわきました。
★二人一組で和やかにできたのが、とても良かったです。
★写真撮影の声をかけていただいてありがたかったです。
★フレンドリーに子孫の方が接してくれてうれしかったです。
★とても楽しかったです。
まだまだたくさんご感想をいただきましたが、ご紹介しきれないことをお許しください。