箱館奉行所玄関前の梅の木が先週20日頃に開花しました。
この梅の木は、箱館奉行所古写真(1868年:慶応4年撮影とされる)に写
されているものを、写真解析により位置を特定し、箱館奉行所復元時に
当時の周辺の景観も再現する目的で、2010年(平成22年)に植樹したも
のです。
箱館奉行所玄関前の梅の木の開花
なお、復元された樹木の樹種が何故、梅の木とわかったのかというと、
写真に写された樹木の枝ぶりなどの特徴から、函館の植物専門家の方
に樹種を推定していただいたことが元になります。
実際のところ、文献記録には樹木・樹種等についての情報は全くありま
せんでしたので、植物専門家のご意見をもとに樹種を特定することに
なり、植樹いたしました。(今年は7シーズン目にあたります。)
箱館奉行所古写真に写る「梅の木」と推定した樹木
いずれにしましても、五稜郭の春の始まりは、この梅の木の開花から
であって、続いて五稜郭が公園として開放された、大正3年以降に植
樹されたサクラ(ソメイヨシノ等、約1600本)も開花(4月25日開花)を
迎え、この後、ツツジ(大正~昭和期:5月下旬頃)、フジ(昭和10年頃
植樹:5月下旬から6月初旬)の開花と続きます。
梅の開花とサクラの開花が重なる時期は、ほんのわずかですので、
お早めに五稜郭にお出かけの上、ご覧いただきたいと存じます。
梅とサクラを鑑賞した後に、あわせて箱館奉行所へご入館して見学い
ただければと存じます。よろしくお願いいたします。