箱館奉行所の歴史を語るときに、欠かすことができない方々のご子孫の方々が、去る8月19日(日)に来所されました。
奉行所の大広間にて、江戸幕府から政権の引継ぎを受けた、公家で明治政府箱館裁判所総督(後に箱館府知事)清水谷公考(きんなる)、清水谷公考とともに蝦夷地防備の重要性を明治天皇に建議した公家の高野保健(やすたけ)、そして、その後の箱館戦争で箱館奉行所を占拠した旧幕府脱走軍総裁の榎本武揚、この3人のご子孫が、当時をしのばれました。
榎本武揚のひ孫(4代目)、榎本隆充さんが、まだ、函館を訪れたことがなかった清水谷公考の玄孫(5代目)、清水谷諭さんをお誘いしたことがきっかけとなり、高野保健のひ孫(4代目)、高野健次さんとともに、「旧幕府軍と新政府軍が一緒に旅をする」のが実現したとのこと。
清水谷さんは、先祖が座ったと伝えられる場所に座り、「ずっと訪れたいと思っていた。いろいろ伝え聞いてはいたが、実際にこの場所に来てみると、いろいろな情景が浮かんできて、とても感慨深い」と話していました。