雅な音色と勇壮な舞に包まれて――箱館奉行所「開館16周年記念日事業」を開催いたしました!
7月29日、平成22(2010)年に復元された江戸幕府の役所「箱館奉行所」は、無事に開館16周年の記念日を迎えることができました。これもひとえに、日頃より足を運んでくださる皆様の温かい支えによるものです。スタッフ一同、心より感謝申し上げます。
この記念すべき日を華やかに彩るべく、当日は特別な記念事業を開催いたしました。その様子を当日の写真とともに振り返ります。
■ 浴衣姿でお出迎え、先着プレゼントも
当日は、スタッフが涼やかな浴衣姿でお客様をお出迎えし、開館記念日をお祝いいたしました。また、開館時刻から先着100名様へオリジナルポストカードのプレゼントを実施し、開館直後から多くの笑顔あふれるスタートとなりました。

■ 72畳の大広間に響き渡る、日本古来の「雅楽」
記念事業のメインを飾ったのは、歴史ある「函館楽所(はこだてがくそ)」の皆様による雅楽演奏です。
会場となったのは、伝統的工法で復元された72畳の大広間。当日は襖と障子を取り外し、通常とは違う広々とした開放的な空間を創出しました。会場は200人の皆様で超満員となり、非日常のひとときに期待が高まります。

鮮やかな装束をまとい、緋毛氈(ひもうせん)に着座された演奏者の皆様の姿は、まるでお雛様のお囃子のよう。
雅楽は演奏形態によって「管絃(かんげん)」「舞楽(ぶがく)」「歌謡(かよう)」に分類されますが、今回はそのうち「管絃」と「舞楽」をご披露いただきました。
【第一部:管絃(かんげん)】
演奏は、洋楽のチューニングにあたる短い曲「平調音取(ひょうじょうのねとり)」から静かにスタート。続いて、雅楽の中で最もよく知られている優美な旋律の「越殿楽(えてんらく)」が奏でられ、会場は一気に神聖な空気に包まれました。
演奏後には、神職様から大変深いお話がありました。
幕末、この五稜郭をめぐり、それぞれの正義を信じて戦った旧幕府軍・新政府軍の方々への「鎮魂」、そして前日28日に発生した熊本地震への「早期復興」の祈りが、この演奏に込められているとのこと。観客の皆様は、雅楽の歴史や「越殿楽」のわかりやすい解説に熱心に耳を傾け、メモを取る姿も見られました。
続いて演奏されたのは、戦死した将軍の忠義をたたえて作られたという「皇麞急(おうじょうのきゅう)」。もの悲しい曲調が心に染み渡ります。この曲が「往生際(おうじょうぎわ)がいい」という言葉の語源であることや、物事の流れを表す「序・破・急」が雅楽由来であることなど、興味深い豆知識も紹介されました。
ここで、演奏に使用される打楽器・管楽器・絃楽器の紹介と実演へ。それぞれの特徴や役割を知ることで、解説の前後で曲の聴き方がガラリと変わる楽しさを味わっていただけたのではないでしょうか。
管絃の締めくくりには、ベトナム中部から伝わり唐招提寺で演奏され続けている「陪臚(ばいろ)」が力強く響き渡りました。
【第二部:舞楽(ぶがく)】
そして最後に披露されたのは、舞楽「蘭陵王(らんりょうおう)」です。
6世紀の中国に実在した美貌の武将が、味方の士気を上げるために不気味な仮面をつけて戦ったという伝説をもとにした舞です。

仮面をつけた蘭陵王が堂々と登場すると、会場の空気は一変。雄大で美しい曲調に合わせた勇壮でダイナミックな舞に、客席の誰もが目を奪われました。演目が終了すると、会場からは割れんばかりの大きな拍手が送られました。
イベント終了後、来場者の皆様からたくさんの嬉しいお声をいただきました。その一部をご紹介いたします。
• 「最高に良かった。またぜひ聴きたい、継続してほしい。」
• 「高貴な演奏、舞楽に感動。おごそかで優美な世界を堪能させていただきました。」
• 「雅楽の楽器の説明などがあり、分かりやすく、とても楽しい時間を過ごせました。」
• 「テレビで観ていたものを、生で鑑賞できてうれしい。」
• 「臨場感があってかっこいい!衣装が全員凝っていてすごい!」
• 「舞と音楽が合っていて気持ち良い。」
• 「初めて舞楽を観ることができました。観光に来て得した気分です。」
アンケートにご協力くださいました皆様、温かいメッセージを本当にありがとうございました。
■ これからも五稜郭の歴史と日本の文化を伝えてまいります
素晴らしい演奏をご披露いただいた「函館楽所」の皆様、そしてご参加くださった皆様に、深く感謝申し上げます。
箱館奉行所は、これからも五稜郭の歴史や魅力はもちろんのこと、日本が誇る素晴らしい伝統文化を皆様に伝えてまいります。そして、訪れた方に「来て良かった」と感動していただける場所であり続けられるよう、スタッフ一同励んでまいります。
17年目へと歩みを進める箱館奉行所を、これからもどうぞよろしくお願いいたします。








